| でも、ただ子どもの好みに合わせるだけではないのが、母の厳しいところでした。食卓に並ぶ魚を目の前に、「え〜!!」なんて文句を言った日には、「食べなくてよろしい!」な〜んてピシャリとやられた思い出も・・・。
母の作ってくれた料理で思い出深いメニューは、クレープの生地に甜面醤(てんめんじゃん)を塗って、鶏肉やレタスを巻いて食べる「お手軽北京ダック」。当時は甜面醤なんて珍しくって、知らずに食べていたけれど・・・。
母は料理教室に通っていたので、そんな専門的な調味料が手に入ったのでしょう。子ども心に、いろんな具をくるくると巻いてスナック感覚で食べるスタイルが大好きでした。
調理法にも母なりのこだわりがあったみたいです。例えば、冷凍したゴハンや肉まんは、時間がかかっても蒸し器で蒸す、とか。栄養バランスだけでなく、おいしく食べる手間を惜しまない姿勢は、今でも見習いたいですね。
父には父なりの、食へのこだわりがありました。それは、「楽しく食べること」。普段は料理をしない父でしたが、あるものをそのまま食べるのではなく、自己流にアレンジするのが得意だったようです。例えば、ただのホットケーキミックスも、クレープのように薄く焼き、バターといちごジャムをクルクル巻いてロールケーキ風にしてくれたり。今で言う“食べ遊び”ってヤツですか?ホットケーキが割れないように、そーっとそーっと巻いて食べるのが、楽しかったなあ。「これはこうするとおいしいんだ!」な〜んて、ウンチク(?)を聞きながらテーブルを囲むのも、なかなか楽しいひとときでした。
“食”って、とっても大切な家族のコミュニケーションツールだと思うんです。あれはおいしい、これが好き、ってワイワイ食事をする楽しみは、これからも大切にしていきたいですね。
自分がいつか親になったら、子どもと一緒に料理ができる環境を作ってあげたいな〜。餃子の皮を包む、野菜を洗うetc・・・。ちょっとしたことでも、子どもが食に触れる機会って大事だと思うんです。指先を使うことが、脳の発達にもつながるかもしれないって言うし!
子どもの頃の食生活は、今の私を支える大切な思い出。ふりかえってみて改めて、食生活の大切さを考え直しました。 |